著作権表示について―白田秀彰
※inflorescencia=inf. 白田秀彰先生=白田
著作権表示が正しくなされていない場合、どのような手段が是正にふさわしいか?
inf. では4番目。
白田 「著作権表示が正しくなされていない場合、どのような手段が是正にふさわしいか?」さっき言ったよね。何パーセントが自分のものかということを、やりにくいにしても、一応やるような方向を考えた方が良いし、あのー。フィッシャーって先生が唱えてたのは、「自分がどの作品をベースになって作ったのか出せ」っていうことを言っていて・・・。
inf. ああ。参考文献みたいなもののことですか?
白田 そう。だから学者の世界では参考文献を表示して引用元を出すってことは義務だったのだけど・・・それと同じようなことを音楽や映画においても実装できるようにすると、逆に、さっきも言ったようにやりやすくなるんじゃないか、と。というのは学者の世界で他人の論文を引用するっていうのは、むしろやらなくちゃいけないって言われてるわけで・・・。
inf. そうですね。
白田 それやっても何でアンフェアって言われないかって言うと、これをどこから持ってきましたということを表示するっていうルールが示されているわけで。逆にそれを破ると、剽窃だってたたかれるというカルチャーがあるというわけで・・・。
inf. はい。
白田 だから、ラップミュージックとか音楽領域でも「参考楽曲」とかね。「この曲のどこをパクりました」っていうことを正直に出しながらパクるっていう。そういうカルチャーがあれば、もしかするとかえってコンピレーションとかが作りやすくなるのかもね。そう思います。